勘違いしないで…養育費はあなたではなく子どものためのお金です!

相手のことが嫌になり離婚をするわけですが、離婚を急ぐあまり、養育費の取り決めをせずに離婚に踏み切るカップルが実は多くいます。

慰謝料も養育費もいらないから離婚したい!という方もいらっしゃいますし、とりあえず離婚してから改めて養育費について考えたい…という方もいます。

しかし、勘違いしてはいけません。

養育費は、アナタの為のお金ではなく、お子さんの為のお金です。

■そもそも養育費って一体なんなの?

離婚と言えば養育費という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。では、この「養育費」って一体どういうものなのかご存知ですか?

養育費とは、お子さんを教育・生活・監護保護するために必要な費用です。簡単に言うと未成年のお子さんが大学等学生生活が終わり社会人になるまでに必要な費用ということになります。

この養育費については、たとえ自身の生活に余裕がなかったとしてもある程度し払わなくてはならない強めの扶養義務となっていて、基本的に支払わないということはあってはならないとされています。

基本的に、金額などは夫婦で話し合い決定していくものですが、ある程度の基準というものも存在していますので、調停・裁判などで明確に金額が決まる場合もあるようです。

支払いに応じない場合などは、相手側は給与差し押さえ等強制執行を訴えることができます。

また、養育費が取決めされておらず、ずっと支払われていない場合でも訴えを起こすことによってさかのぼって請求することも可能です。ただし認められない例もあります。

平成23年には民法が改正され、養育費や面会交流について明文化されました。

養育費はお子さんの為のお金ですから、「もう関わりたくないから」といって「養育費いらない・払わない」なんて言うことは実はあってはいけないことなのです。

■お子さんの為のお金だということを自覚しましょう

養育費について、民法でもきちんと明記されているのにもかかわらず、養育費を払わない・もらう事が出来ないという方は多くいます。

養育費を払わない人の理由としては「自分も経済的余裕がないから」というのも多いのですが、「子供の為でなく、相手の生活を潤すために使われるだろうからイヤ」というケースも多いのです。

実際、養育費をたんまりと受け取って、それを子供の生活・教育費用にあてず、自分の遊興目的の為に使っていたり、全然別の目的に使用している親がいるのも事実。

また、そういった問題親の情報がネットやテレビなどで紹介されることにより、「養育費を払ってもろくなことはない。あんなヤツの生活を潤す為に搾取されるなんて嫌だ」と思って払わない人もいます。

親はあくまでも養育費をもらうのではなく、養育費を預かるのだということを自覚しておきましょう。

「貰って当然。どんなふうに使おうと私の自由」なんていう態度をとっていると、額が不当だと減額要求される、送金がストップする、さらには親権について変更を申し立てられるなんて言うことになりかねません。

また、逆に「養育費をもらうと面会もさせなきゃいけないから貰わない」という方もいます。しかし、これは大きな勘違いです。

養育費と面会交流については別問題だと考えられています。もちろん養育費も払わないのに面会させてくれというのは都合のいい話でよいことではありませんが、子どもと会わせたくないから養育費も貰わないというのは通用しませんので注意しましょう。

離婚の際には、面会交流は面会交流、養育費は養育費と分けて考え、話をつけておくようにし、協議離婚の場合は公正証書を残す、調停や裁判離婚の場合は内容にその旨を記載するようにしてくださいね。